『TOUGH HOOK』
全長約2メートルのテープに約50個の輪っかを取り付け、両サイドにカラビナを装着させた「TOUGH HOOK(タフフック)」。最大の特長は、輪っか1つの耐荷重が30kg あることです。
今でこそ定番商品となったTOUGH HOOKですが、リリース時はほとんど注目されず、売り方に困っていた時期もありました。今回は、そんなTOUGH HOOKが多くの方に受け入れてもらえるようになるまでの道のりをお話ししたいと思います。
TOUGH HOOK開発のきっかけは、「テープにひもを装飾してほしい」という問屋さんからのオーダーでした。テープに異素材を織り込むのは初の試みでしたが、やってみたら意外とできることが分かり、「この技術をもっと極めよう!」ということで、2012年から本格的に開発をスタート。目指すは、輪っかの引っ張り強度を最大限引き出すこと。
使いやすさを求めると、輪っかにはある程度の大きさが必要で、大きさを求めるとその分強度も必要に。開発チームではミリ単位の研究を重ね、安定した耐荷重を実現するために強度試験を繰り返しました。
また、見た目のスマートさもこだわったポイントです。よく見ていただくと、ひもを織り込んでいる部分と、それ以外の部分のテープの厚みに差がないことが分かると思います。
テープとしてのデビューは、2013年の東京インターナショナル・ギフト・ショーです。輪っかが付いたテープとして、つまり資材として出展したところ、用途が分かりにくいためか全く注目されず…。
販路を見出せないまま数ヶ月が過ぎたとき、「カラビナを着けたらキャンプ道具に使ってもらえるかも!」という社長のアイデアで、現在のTOUGH HOOKのスタイルが出来上がったのです 。
販路開拓の契機になったのは「焼津神社deマルシェ」です。マルシェ当日に特別な反応はありませんでしたが、しばらくすると、「この商品がほしい」という問い合わせが急増。
後で分かったことですが、マルシェに出店していたランプ屋さんがTOUGH HOOKを購入してくださり、別のマルシェでランプのディスプレイに使ってくださったところキャンパーさんの目に留まり、Instagramに投稿してくれたことで口コミ的に広がっていったのでした。
以降、有名アパレルブランドやフットサルブランドとコラボさせてもらったり、災害のあった地域に寄付をして物干しなどに使っていただいたりと、年々付加価値が高まってきているように感じています。
そして現在、TOUGH HOOKの新たな用途を発掘中! 強度があり、濡れてもすぐに乾くという特性を活かして、非常用はしごなど防災関連でお役立ちできたらいいなと思っています。
※耐荷重30kgのTOUGH HOOKは小売店さんで展開し、耐荷重20kgのTOUGH HOOKを本社併設のショップとオンランショップで展開しています。