総合学習支援の活動報告
ものづくりを通じて感動ある学びをサポートしたいという思いからスタートした次世代教育支援活動。2023年度は地元吉田町の住吉小学校の総合学習をお手伝いさせていただきました。
以前、他校の総合学習でご一緒した先生が住吉小に赴任され、本橋テープの取り組みをアピールしてくださった経緯もあり、スムーズに始動することができました。
今回は、住吉小の6年生87名と一年かけて開発した商品と活動の流れをご紹介します!
総合学習のテーマは「ぼくたち私たちの未来へつなぐ〜商品開発プロジェクトを通じて〜」。ミッションは「小中学生が欲しくなるような商品の開発」です。6年生の3クラスそれぞれがプレゼンし、最終的に決まったのがこちらの『一石二鳥バッグ』。
ストラップを付ければボディバッグになり、内袋の布を伸ばせばトートバッグに変身するバッグです。「横断バッグだと大きい。ボディバッグだと小さい」という日常のちょっとした困りごとがアイデアの種になっています。
テープと布の特性を理解し、それを掛け合わせて形にするという考察力と発想力に驚きます!
カラーはお茶、吉田町PR部長のよし吉(キャラクター)、富士山、吉田町特産のうなぎとしらす、静岡おでん、をモチーフにした全5色。価格は4,200円。タグにも子どもたちの思いが詰まっています。
一石二鳥バッグは仕様が複雑なだけに、商品に至るまでに紆余曲折がありました。当初の子どもたちの案では、製造コスト・時間を考慮すると販売価格は1万円に。商品開発、つまり「売る」こともミッションの一つですから、価格も重要な要素です。
子どもたちのアイデアを軸に実現可能な案を本橋テープが提案し、何度も打ち合わせを重ね、現在の形状と価格に着地。結果として在校生と保護者の方から80個超の注文をいただき、大成功となりました。
クラスの案が通らない悔しさや葛藤、その気持ちに寄り添う先生方の繊細なご対応。熱く取り組むからこそ生まれる感情は、きっと何かしらの成長につながっていくものだと確信しています。
6年生への贈呈式を3月に終え、4月には一石二鳥バッグを持つ中学生を見かけるようになり、熱い気持ちが込み上がってきます。今回の体験をきっかけに、将来本橋テープで働きたい、ものづくりをやってみたいと思ってくれたらこんなに嬉しいことはありません。
これからも、テープ(細幅織物)という産業の素晴らしさ、商品開発の純粋な楽しさを伝えていけたらと思っています。
コロナ禍をきっかけにオンラインの工場見学やワークショップの仕組みも整っています。そのため、離島の学校や病院の院内学級、海外の学校など、遠方からのご要望にも対応できます。ぜひお気軽にお声がけください。